水質管理

水質管理

琴川の状況

 琴川は、その源を秩父山地に属する奧千丈岳、剣ノ峰など2,000メートル級の山々に発し、山梨県山梨市牧丘町を流れ、笛吹川に合流する流域面積約34平方キロメートル、流路延長約11キロメートルの一級河川である。上流域は、山間部になり人家が少ないことからダムから取水口付近までの間は、環境基準の河川AA類型に準じるものとされ、良好な状態を保っている。

原水の状況

 杣口浄水場は、水源を琴川ダムからの放流水に依存しているため、ダム水の将来的な植物プランクトンの発生の影響や、ダム水放流後の流域河川等からの流入水による異臭味については継続的な監視を実施する。水温は季節的変化の影響を受け、最低と最高が約2℃〜19 ℃と差異が大きい。原水濁度については、急流河川であるため集中豪雨時による濁度上昇がしばしば発生しているが、表流水としては年間を通して共に、平均的に低く清澄な状況である。

浄水の状況

 浄水の状況把握と水質確認のため、濁度、色度、pH、残留塩素は毎日検査、水質基準項目は省略不可能項目について毎月検査、その他の項目について年4回定期的な検査を行っている。
 検査結果はすべて水質基準に適合しており、水質管理目標設定項目についても年1回、基準項目に合わせて検査を行っている。また、クリプトスポリジウム等検査については年1回、指標細菌は毎月基準項目にあわせて検査を実施している。農薬類については、山梨県により年2回検査を実施しており、いずれも問題はない。

水質管理体制

 当企業団における水質管理とは、基本的には受水点における水道用水を、常に衛生的に安全でかつ清浄な状態に保ち、快適に利用できるようにすることである。そのためには、水源を出来るだけ清浄に保ち、浄水施設によって適切な浄水処理を行い、更に送水管や場外施設の中で水道用水が汚染されることのないように管理しなければならない。