○峡東地域広域水道企業団事務決裁規程
令和7年3月28日
訓令第1号
(目的)
第1条 この訓令は、企業長の権限に属する事務の決裁に関し必要な事項を定め、事務の執行における権限と責任の所在を明確にするとともに、事務の適正かつ合理的な処理を図ることを目的とする。
(1) 決裁 企業長又は専決権限を有する者(以下「決裁権者」という。)が企業長の権限に属する事務の処理について最終的に意思決定をすることをいう。
(2) 専決 決裁権者が、この訓令の定めるところにより、企業長に代わって常時決裁をすることをいう。
(3) 代決 決裁権者が、不在の場合において、一時当該決裁権者に代わって決裁をすることをいう。
(4) 不在 決裁権者が、出張、旅行、病気その他の理由により、自ら決裁できない状態にあることをいう。
(5) 合議 決裁を受けるべき事項について、決裁権者が的確な決裁をすることができるよう、関係する担当と協議し、又は調整することをいう。
(6) 後閲 代決した事務を、その後において決裁権者の閲覧に供することをいう。
(7) 課長 峡東地域広域水道企業団職員の職の設置に関する規程(平成11年峡東地域広域水道企業団規程第6号。以下「職設置規程」という。)第3条第1号に規定する課長をいう。
(8) 課長補佐(次長) 職設置規程第3条に規定する課長補佐(次長)をいう。
(9) リーダー 職設置規程第4条に規定するリーダーをいう。
(決裁の順序)
第3条 決裁は、原則として当該事務の担当者が起案し、順次上司の意思決定を受け、関連のある事項については関係する担当に合議し、決裁権者の決裁を受けなければならない。
(企業長の決裁事項及び共通専決事項)
第4条 企業長の決裁事項及び専決者の共通専決事項は、別表第1に定めるとおりとする。
(個別専決事項)
第5条 事務局長の個別専決事項は、別表第2のとおりとする。
(専決事項として定められていない事項の専決)
第6条 事務局長は、この訓令に専決事項として定められていない事項であっても、その内容により専決することが適当であると認められるものは、この訓令に定める専決事項に準じて専決することができる。
(専決後の報告)
第7条 決裁権者は、必要があると認めるときは、その専決した事項を上司に報告しなければならない。
(上司の指示)
第8条 決裁権者は、この訓令の規定により専決することができる事案であっても、次の各号のいずれかに該当する場合は、上司の指示を受けなければならない。
(1) この訓令の解釈上疑義があるものと認められるもの
(2) 異例に属し、又は先例になると認められるもの
(3) 紛争論争のあるもの又は将来その原因となるおそれがあると認められるもの
(4) 上司の指揮で起案したもの
(5) 前各号に掲げるもののほか、特に上司の指示をうける必要があると認められるもの
(企業長の代決者)
第9条 企業長が不在のときは、企業長の職務代理者である副企業長(以下「企業長職務代理者」という。)が代決するものとする。
2 企業長及び企業長職務代理者が共に不在のときは、事務局長がその事務を代決するものとする。
(事務局長の代決者)
第10条 事務局長が不在のときは、総務係長がその事務を代決するものとする。
(課長の代決者)
第11条 課長が不在のときは、総務係長、施設管理係長の順位によってその事務を代決するものとする。
(代決及び後閲)
第13条 代決した者は、決裁権者の押印すべき個所に押印の上、その左上に「代」と表示しなければならない。
2 前項の場合、更に「要後閲」と朱書きし、速やかに決裁権者の閲覧に供し、確認をした旨の押印を受けなければならない。ただし、軽易なものについては、この限りでない。
附則
(施行期日)
第1条 この訓令は、公布の日から施行する。
(峡東地域広域水道企業団事務専決、代決規程の廃止)
第2条 峡東地域広域水道企業団事務専決、代決規程(平成3年峡東地域広域水道企業団規程第2号)は、廃止する。
別表第1(第4条関係)
企業長の決裁事項及び共通専決事項
1 庶務に関する事項
項目 | 決裁区分 | 備考 | ||
企業長 | 事務局長 | |||
1 | 事業の運営に関する基本計画の決定又は変更に関すること。 | ○ | ||
2 | 議会の招集に関すること。 | ○ | ||
3 | 議会に提出する条例案、予算案その他の議会の議決、承認、同意又は認定を必要とする議案の提出に関すること。 | ○ | ||
4 | 地方自治法(昭和22年法律第67号)第179条及び第180条による専決処分に関すること。 | ○ | ||
5 | 条例、規則及び規程の制定及び改廃に関すること。 | ○ | ||
6 | 訓令及び要綱の制定及び改廃に関すること。 | 必要な場合 | ○ | |
7 | 告示、公告に関すること。 | 同上 | 同上 | |
8 | 条例、規則、規程、訓令、要綱、告示等の職員への令達に関すること。 | ○ | ||
9 | 公文書の開示請求に対する決定等に関すること。 | 重要なもの | ○ | |
10 | 協定書、覚書その他、他の団体との取り決めに関すること。 | ○ | ||
11 | 不服申立て、訴訟、審査請求、和解及び調停等に関すること。 | ○ | ||
12 | 請願、陳情及び要望に関すること。 | 重要なもの | ○ | |
13 | 指令、通達、申請、諮問、通知及びこれらに類するものに関すること。 | 同上 | 同上 | |
14 | 許可、承認及び取消し等に関すること。 | 同上 | 同上 | |
15 | 個人情報に関すること。 | ○ | ||
16 | 各種調査及び統計の照会、回答及び報告に関すること。 | 必要な場合 | ○ | |
17 | 各種公表に関すること。 | 同上 | 同上 | |
18 | 原簿、台帳等の作成及び整備並びに記載の確認に関すること。 | ○ | ||
19 | 公印の改廃、作成に関すること。 | ○ | ||
20 | その他上記に記載のないこと。 | 必要な場合 | ○ |
2 組織、人事及び服務等に関する事項
項目 | 決裁区分 | 備考 | ||
企業長 | 事務局長 | |||
1 | 組織の決定に関すること。 | ○ | ||
2 | 職員の任免、分限、懲戒及び表彰に関すること。 | ○ | ||
3 | 職員の昇任、昇格及び昇給に関すること。 | ○ | ||
4 | 職員の人事評価に関すること。 | ○ | ||
5 | 職員の配置に関すること。 | 課長補佐(次長)以上 | 所属職員 | |
6 | 特別休暇(夏季休暇を除く。)、その他休暇を承認すること。 | 局長 | 課長以下 | |
7 | 職員の週休日の振替又は代休日の指定を行うこと。 | 同上 | 同上 | |
8 | 職員の勤務時間その他の勤務条件に関すること。 | ○ | ||
9 | 法令、条例等で定められた委員の任免に関すること。 | ○ | ||
10 | 職員の研修及び旅行命令に関すること。 | 局長 | 課長以下 | |
11 | 管理職員特別勤務の命令に関すること。 | 同上 | 課長 | |
12 | 職員の時間外勤務及び休日勤務の命令に関すること。 | 所属職員 | ||
13 | 事務分掌の変更に関すること。 | ○ | ||
14 | 事務分担の応急的な対応について | ○ | ||
15 | 公務災害補償の認定に関すること。 | ○ | ||
16 | 私有自動車の公務使用に関すること。 | ○ | ||
17 | その他上記に記載のないこと。 | 必要な場合 | ○ |
3 会計に関する事項
(1) 収入に関する事項
項目 | 決裁区分 | 備考 | ||
3条予算の収入に関する事項 | 企業長 | 事務局長 | ||
1 | 水道料金収入の伝票処理に関すること。 | ○ | ||
2 | 納入通知書に関すること。 | ○ | ||
3 | その他の営業収益の調定及び伝票処理に関すること。 | ○ | ||
4 | 営業外収益のうち、受取利息、市補助金、長期前受金戻入の伝票処理に関すること。 | ○ | ||
5 | 営業外収益のうち、雑収益に関すること。 | 必要な場合 | ○ | |
6 | 特別利益の伝票処理に関すること。 | ○ | ||
7 | 収入の納入督促に関すること。 | ○ | ||
8 | 収入の納期限の延長及び徴収猶予に関すること。 | ○ | ||
9 | 収入の減免に関すること。 | ○ | ||
10 | 物品の売払いに関すること。 | 10万円以上 | 10万円未満 | |
11 | 寄附金及び寄附物件を収受すること。 | ○ | ||
12 | 収入過誤納金の充当又は還付に関すること。 | ○ | ||
13 | 支出過誤払金の戻入に関すること。 | ○ | ||
14 | その他の3条収入に関すること。 | 必要な場合 | ○ | |
4条予算の収入に関する事項 | 企業長 | 事務局長 | 備考 | |
1 | 出資金等に関すること。 | ○ | ||
2 | その他の4条収入に関すること。 | 必要な場合 | ○ |
(2) 支出負担行為及び契約等に関する事項
支出負担行為の決裁区分は、次のとおりとする。ただし、支払に関する伝票処理については、事務局長が専決するものとする。
項目 | 決裁区分 | 備考 | ||
3条予算の執行に関する事項 | 企業長 | 事務局長 | ||
1 | 報酬、給料、手当、法定福利費等 | ○ | ||
2 | 旅費 | ○ | ||
3 | 備消耗品費 | 100万円以上 | 100万円未満 | |
4 | 燃料費 | ○ | ||
5 | 光熱費 | ○ | ||
6 | 印刷製本費 | ○ | ||
7 | 通信運搬費 | ○ | ||
8 | 委託料 | 100万円以上 | 100万円未満 | |
9 | 手数料 | 30万円以上 | 30万円未満 | |
10 | 賃借料 | 同上 | 同上 | |
11 | 修繕費 | 100万円以上 | 100万円未満 | |
12 | 動力費 | ○ | ||
13 | 薬品費 | 100万円以上 | 100万円未満 | |
14 | 材料費 | ○ | ||
15 | 研修費 | ○ | ||
16 | 食糧費 | ○ | ||
17 | 交際費 | ○ | ||
18 | 負担金 | 30万円以上 | 30万円未満 | |
19 | 補助金 | 同上 | 同上 | |
20 | 保険料 | ○ | ||
21 | 公課費 | ○ | ||
22 | 賞与引当金 | ○ | ||
23 | 法定福利費引当金 | ○ | ||
24 | 減価償却費、資産減耗費 | ○ | ||
25 | 営業外費用のうち、支払利息、消費税及び地方消費税 | ○ | ||
26 | 営業外費用のうち、繰延勘定償却 | ○ | ||
27 | 予備費 | 必要な場合 | ○ | |
28 | その他3条執行に関するもの | 同上 | 同上 | |
4条予算の執行に関する事項 | 企業長 | 事務局長 | 備考 | |
1 | 取水配水設備費等 | 300万円以上 | 300万円未満 | |
2 | 企業債償還金 | ○ | ||
3 | その他4条執行に関するもの | 必要な場合 | ○ | |
3条・4条共通事項その他 | 企業長 | 事務局長 | 備考 | |
1 | 緊急を要する水道施設の修繕のために必要な予算科目の執行及び支出負担行為に関すること。 | ○ | ||
2 | 予算の費目流用に関すること(予備費を除く。)。 | 必要な場合 | ○ | |
3 | 資金前渡に関すること。 | ○ | ||
4 | 振替伝票その他の伝票処理に関すること。 | ○ | ||
5 | 予算超過の支出に関すること(現金の支出を伴わない経費を含む。)。 | ○ | ||
6 | 予算の繰越し(建設改良費繰越し、事故繰越し、継続費の逓次繰越し。)に関すること。 | ○ |
4 工事に関する事項
項目 | 決裁区分 | 備考 | ||
企業長 | 事務局長 | |||
1 | 重要な工事の設計の決定に関すること。 | ○ | 工事の変更に係る決裁金額は増減金額とし、同金額が20%以上の場合は当初の決裁区分とする。 | |
2 | 工事の施工決定に関すること。 | 300万円以上 | 300万円未満 | |
3 | 工事の請負契約締結決定に関すること。 | 同上 | 同上 | |
4 | 施越工事の決定に関すること。 | ○ | ||
5 | 工事請負の入札予定価格及び最低制限価格の決定に関すること。 | 300万円以上 | 300万円未満 | |
6 | 工事請負の入札参加者の決定に関すること。 | 同上 | 同上 | |
7 | 工事請負の落札者の決定に関すること。 | ○ | ||
8 | 工事請負の随意契約の相手方の決定に関すること。 | 300万円以上 | 300万円未満 |
備考
1 支出負担行為の額を変更する場合(工事等の設計変更を含む。)の決裁区分は、増額となるときは総額によるものとし、減額となるときは当初の支出負担行為額によるものとする。
2 単価契約についての決裁区分は、予定価格に予定数量を乗じて得た額によるものとする。
3 「工事に関する事項」の決裁区分は、委託業務について準用する。
別表第2(第5条関係)
個別専決事項は、次のとおりとする。
区分 | 専決事項 |
庶務等に関する事項 | 1 公印の保管及び取扱処理に関すること。 2 慶弔に関すること。 3 年次有給休暇、特別休暇(夏季休暇)を承認すること。 4 育児休業の許可に関すること。 5 職員の扶養手当、住居手当及び通勤手当の認定に関すること。 6 市民税、所得税、歳入歳出外現金の支出に関すること。 7 職員の共済組合及び退職手当組合の裁定に係る関係書類の進達に関すること。 8 職員の身分証明に関すること。 9 職員の健康診断に関すること。 10 所属職員の事務分担に関すること。 11 文書の収受及び発送に関すること。 12 所管に係る簡易文書の処理に関すること。 13 納入通知書及び納付書の発行に関すること。 14 物品の出納に関すること。 15 ホームページに関すること。 16 庁舎の管理に関すること。 17 公用車の管理に関すること。 |
工事の施工に関する事項 | 1 設計図書に関すること。 2 工事の着工届及び完成届の確認に関すること。 3 作業員、工程表、使用材料の承認及び検査に関すること。 4 現場代理人、主任技術者等に関すること。 5 監督員の指定に関すること。 6 道路の掘削及び交通規制等、必要な措置に関すること。 7 前金払額及び部分払い額の決定に関すること。 8 請負者が工事の一部を下請負に出す場合の決定及び変更に関すること。 9 施工体制及び工事の施工に関すること。 10 一時中止及び工期の延長並びに工期の短縮に関すること。 11 工事の検査に関すること。 12 検査の報告及び検査調書に関すること。 13 建設工事成績評定に関すること。 14 上記の他、工事関係書類に関すること。 |
備考
1 設計変更を行った場合の決裁区分は、増額となるときは総額によるものとし、減額となるときは当初の支出負担行為額によるものとする。
2 「工事の施工に関する事項」の専決事項は、委託業務について準用する。